騒音問題で「1軒の苦情」や「少数の反対」が多い理由。クレーマーとは言い切れない

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騒音問題で「1軒の苦情」や「少数の反対」が多い理由。クレーマーとは言い切れない

騒音問題でよく言われる「たった1件の苦情」や「数件の訴え」という言葉があります。

非常に悪意のあるものです。「たったこれだけなのだからどうせクレーマーだろう」というニュアンスです。しかしこれは想像力の欠如するものが安易な考えによって出される言葉です。いや、むしろ考えてすらいないのでしょう。今回はそれを追求する記事にします。

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「たった一件」の騒音苦情が起こる理由

とりあえずまず最初に、なぜ騒音が関わってくる問題で「たった一件の苦情」や「数人の反対」が起こるのか。その理由を述べていきます。

これは理解しようとしない人はまず、肌で感じてもらいたいので、大通り沿いに住んでみてほしいものです。そうすれば自ずと理解できます。

理解しようとしている方はこの表を見ていただきたい。

【雨の日の道路騒音】
(db)
幹線道路沿いの
私の家の玄関前
82.882.180.276.481.080.1
幹線道路から
一軒後ろの玄関近く
(敷地境界)
61.961.359.357.359.158.3

これは、幹線道路沿い(幹線道路が後からできた)の家に住んでいる私が騒音計で、2地点で雨の日に測ってみた結果です。

1つは、私の家の玄関扉前。
1つは、私の家の後ろの家の玄関側境界線ぎりぎり。

私の家と後ろの家では騒音レベルが20db以上も違うことがわかったのです。

これがどれほどかというと、

『東邦精機株式会社 騒音』
http://www.toho-seiki.com/info04_e.htm

上記リンク先の表を見ていただくと分かりますが、わかりやすく言うと「セミの鳴き声や掃除機~地下鉄の車内」「エアコンの室外機~普通の会話・チャイム」の違いでしょう。

音圧で言えば10倍の差があります。

家が一つ後ろに下がっただけでこんなにも騒音レベルが違うのです。

これがわかれば、「たった一件の苦情」や「数人の反対」が起こる理由がわかるはずです。

騒音源に隣接するその一軒が騒音を受けて止めているのです。
言い換えればその一軒が防音壁となっているのです。

その「一軒」が犠牲になりすべてを受け止めている「人柱」

騒音源との間に建物が一つあるだけで騒音レベルが格段に下がる。騒音源隣接地とその一つ後ろにある家では全く状況が違うのです。受ける騒音の度合いが全然違います。

私がそれを目の当たりにします。

地区の見回りがありました。そこで私の家と私の家の後ろ、更にその後ろの家での見回りがあった時、道路が出来てから初めて他の家の人に道路の騒音について話しました。昼も夜も朝もエンジン音や走行音、トラックの音、雨の日の騒音が半端ではないと。しかし私の家の後ろにある他の2つの家の人曰く、

「全然気にならない。むしろ道路ができて便利になった」

こう言われたのです。

この言葉が今回の記事作成の起因になったわけですが、こんなにも認識というか感じ取っているものが違うのだと痛感しました。

騒音問題のみならず、私の場合幹線道路開通後による渋滞発生もあって、逆に不便になったのです。それすらも後ろの家の人からしたら不便と感じていないのです。なぜなら後ろの家の人は渋滞時にその道へ出る必要がないから。渋滞していれば後ろへ行く今までの生活道路を行けばいいからです。でも私は違う。今までの生活道路は無くなり、外出するには必ず幹線道路に一旦出る必要がある。

全ての状況において後ろの家とは意見の共有が食い違うことになりました。

話が逸れましたが、騒音で起こる問題は騒音地の隣接地の人が犠牲になり、肉の壁になり受け止めているのです。しかしその恩恵は絶対に理解されない。分かり合えない。後ろの家の人はこちらに同情すらしません。後ろの家の人の環境である「その程度」が普通だと思っているからです。部外者は「その状況」すら知らないし、理解しようとしないのです。そして嘆き、苦情を言うその「犠牲の一軒」の方がおかしいとまるで悪者扱いされるのです。

その一軒の犠牲が無ければ防音壁となる壁がなくなり、自分が犠牲になっているかもしれないのに、それすらも考えがつかない愚か者が多すぎる。

マスコミによる「クレーマー」のレッテル張り

この少数派叩きの要因の一つにかかせないのがマスコミの存在です。

「たった一件の苦情」「数人の反対」という言葉はマスコミによるものが多いですね。

先日の長野市公園の問題の記事のタイトルにもよくありましたね。少し並べてみましょうか。

  • 1軒の苦情で公園廃止(スポニチ)
  • 1軒の苦情きっかけに公園閉鎖(NHK)
  • 1軒の苦情で廃止決定(日テレ)
  • 一軒の苦情から公園“廃止”へ(TBS)
  • 近隣1軒の苦情で廃止方針(NBS長野放送)
  • 1軒の“苦情”きっかけに(abema)
  • 長野の公園、苦情で廃止へ「1世帯優先」と批判も(日本経済新聞)

記事内には「1世帯の住民からの苦情がきっかけで(朝日新聞)」「近隣の1世帯が(読売新聞)」などもあり、そしてこれらを転載で取り上げて炎上狙い、アクセス稼ぎ、それによるアフィリエイト・WEB広告収入稼ぎの糧とする輩の大量発生

結局この問題は騒音だけが問題ではなく、行政の下で進められていたもっと複雑な話だったわけですが、マスg・・・、マスコミによって「クレーマー」という悪のレッテルを張られたことには変わりはない。このタイトルで取り上げたマスコミをすべて名誉棄損で訴えてもいいと思うんですけどねぇ。

この件では「近隣住民1件」がいなければ、その後ろの住民が被害に遭っていたかもしれないし、その人がそこに住んでいなければその人の代わりにそこに住んだであろう人が同じ被害を受けて声を上げていたでしょう。
結局その人がいなければ他の人が被害を受けていた。その人が全て受け止めていた。その人のおかげで他の人が被害を受けずに済んだ。

被害者を批判する輩は、なぜその考えに至れないのか理解不能。まあ、実際に体験してみないと分からないでしょうけど。

SNSによる匿名部外者からの誹謗中傷

マスコミの報道を、日ごろから「マス○ミ」と言い罵っているSNS中毒者がそういう時だけ素直に報道を受け取り、無断転載・引用リツイート・リプ・トレンドワードなどで過剰に反応し、SNSでの集団リンチに発展しています。

マスコミからの転載と同じように、アフィカスと呼ばれるSNSアカウントたちがこぞって取り上げ、WEB広告の収益で稼ぎます。孤独に被害を受け続けて他人の肉の壁になる騒音被害者をネタにし、糧にして稼ぐのです。

長野のそれがいい例です。

匿名陰湿者は騒音問題の被害者に対する「クレーマー」への自己制裁で自己顕示欲を見たします。アフィカスはそういった者すらも利用しているわけです。

さまざまな愚か者どもがそれぞれの思惑や本能で集団リンチを繰り広げる。その空気が広く伝わり、少数被害者を「悪者」というイメージに書き換える

少数の犠牲者は見捨てられ、終いには悪者にされる世の中

こうして、騒音被害者は少しでも苦情や文句、弱音を吐くとすぐに悪者扱いされます。そんな社会が今出来上がっています。

パワハラやセクハラはまだまだ被害は多く、皆が皆理解者になったとは言えませんが、それでも改善は進んでおり、「それは被害である」と理解する者も増えています。

しかし騒音被害はいまだに「クレーマー」扱いです。

「所詮少数派、何もできやしない」。
その弱さこそ、他人を叩く者たちからしたら最高の獲物(いわゆる弱いものにしか口を出せない)なのです。そしてそれはマスコミも同じ。「叩くネタ」があるとマスコミは狂喜乱舞しながら記事を書き報道する。

加えて行政は「少数派など揉み消せばいい」「無視していれば自然消滅する」という思考に陥り対策はほとんどの場合しない。

騒音被害の悲惨さについて全く何も知らない者たちは、その社会の風潮と自分たちの影響の無さから騒音被害者に対して「何を言っているんだ」というような目で見始める。

少数派は犠牲になる運命。そうです。その通りです。

しかし、それを叩くのはあまりにも想像力に欠け、低能で愚かだという事を知らしめていることになる。

もうちょっと考えてから言動すべきなんじゃないですかね?

誰しもその状況に陥るかもしれない。しかし運良くそうなっていないだけ。そしてそういう人たちは、運悪くその状況に陥ってしまった人の叫びを罵る。

なんと醜いことか。

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