今回、私の家の前の騒音を発する企業の工場へ、自治会や行政を通さずに、直接苦情を申し入れました。
しかし、そもそも騒音の件で企業へ直接問い合わせてもいいのか。実例をもとに見ていきます。
今回の事例
事例の相手
今回の事例は、対「企業」になります。なので、個人に対してはまた対応は別になると思います。
私の家の前には工場があります。町工場のようなものではなく、結構地元では存在は大きい会社です。なので、地域では名の知れた会社です。
全国展開してるわけではなく、この地域にしかない会社なので、他の都道府県の人は知らない程度の会社です。
今回の事例の会社はそんな感じの地域では名の知れた、それなりにブランドを持っている会社です。
どの程度の騒音か
この工場の作業場はなぜか住宅地の方を向いており、屋内の作業場と地続きでシャッターをあけて屋外の作業場が続いています。
そこでどんなことがあったかというと。
- ハンマーか何かで思いっきり金属を打ち付ける音。連続。
- 夜中にエアーを吹かす。
- なにをやっているのか、削っているような機械音。
これを住宅地側を向いて平気で行っています。
建物を作った時に、こちら側に向いたことも憎きことですが、今さらそれを言ったところでどうしようもないので、問題は、
なぜシャッターがあるのに閉じて作業をしないのか
ということです。
これほど迷惑をかけるような騒音を住宅地に向けて発しながら、シャッター全開で防音対策を微塵も感じさせないのです。
と言っても本当の問題はそういう「誠意」みたいな話ではなく、純粋に騒音によって生活環境の悪化とそれに伴う精神的苦痛があったからなのです。
下の【関連記事】内にも詳しく書きましたが、ストレスで精神的に苦痛があると、身体的にも影響が出ます。例えばアレルギーの悪化です。
【関連記事】:住環境悪化の影響は精神的にも身体的にも害である
苦情・クレームの方法
そんなわけで、どうこの事を処理しようかと思いました。
方法はいくつかあります。
- 行政の騒音担当課(環境課など)に申し出る。
- 自治会(自治会長)に伝え、自治会から苦情を入れてもらう。
- 個人で問い合わせる。
これで今回選んだのは、「個人で問い合わせる」方法でした。
なぜかというと、
- その会社に問い合わせフォームがあった。
- 地域ではそれなりのブランドだから、まだまともな対応をしてくれると思った。
- 自治会長に相談をしたら、「最近対応が変わったらしく、何でも言ってといわれたから、自分で苦情入れてもいいよ」と言われた。
そう、まず私は自治会長に相談したのです。何気にここは重要な部分だと思います。
そして、自治会長や自治会と面識を持っておくこと、自治会長に会う機会を作ることもまた重要です。
なので、自治会の説明会などには積極的に参加すべきなのですね。
【関連記事】:自治会の説明会には出るべき?そこでしか聞けない説明や同じ境遇の人との情報共有
とにかく、そういった自治会関連の経緯を経て、直接問い合わせる形にしました。
実は3回目なのですけどね。
問い合わせ後の様子、流れ(実体験)
こちらの対応
- 問い合わせフォームより苦情入れる。
この時、罵倒や暴言は一切なし。ただ憤りは伝える。また、騒音対策の提案をする。 - 向こうからの返信後は、丁寧に対応する。
まず、「憤りは伝える」という点ですが、以前サイトでも取り上げた、「苦情やクレームは丁寧ながらも怒りを垣間見させるように伝える」ということがここに繋がってきます。
詳しくは、記事内にて話しています。簡単に言えば、奥手でもダメ、だからと言って暴言もダメ。ということです。
【関連記事】:苦情やクレームはどのような伝え方をする?→丁寧ながらも怒りを垣間見させるように
企業側の対応
- 返信がくる。直接会って謝罪と説明をしたいとのこと。
- その後日程合わせ。
苦情は1年半ぶりでした。
確かに今回、自治会長が言った通り、直接返信がくるというアクションがありました。
しかも直接会いたいというのは驚きましたが、もちろんこちらとしても直接話したいこともあるので、OKしました。
ここで断ったら、本当にただのクレーマーになる恐れがありますので、ここはちゃんと会っておいた方がいいかと思います。
その後の進行と対応
その後、直接会って謝罪を受け、お話しました。
工場というだけに、ちょっと怖い兄ちゃんを想像していましたが、やっぱりそれなりのブランドの会社だからか、ちゃんとした責任者らしい人が来ました。
もちろんこの時も、暴言や変な八つ当たりみたいなことは全く言いません。声を荒げもしません。
とにかく「ただのクレーマーにならない」ということを意識しないといけないと思います。
本気で悩んでいることを伝える。
そして重要なのは、「質問すること」です。
ただこちらの要望や感情を伝えるだけではなく、「なぜこれをこうする必要があるのか」ということを質問するのです。
例えば、今回の例で言うと、「なぜシャッターを全開にして作業しなくてはいけないのか」です。
ちょっと嫌味たらしくなってしまいますが、暴言や罵倒、一方的な感情をぶつけるよりは、相手にとってもこちらにとっても有意義です。話し合いとして成立します。
そして理由を知ることもまた必要です。
そうやって互いに解決策を探したり、譲歩し合ったりします。
要は共存ですね。
騒音問題を提起することに意味がある
これで完全な解決になるかと言ったら、それはまた別の話かもしれません。
ただこちらの意思を伝えるという事は非常に意味のあることと思います。
その会社の人が言っていました。
作業をしている側だとどうしても慣れてしまって、申し訳ないことだが自分たちでどの程度の騒音が発せられ、迷惑をかけているのかわからないことが多い。
(実際はもちろんもっと丁寧に言われました。)
なので、伝えることによって、たとえ完全な解決とはいかなくても、少しでも良い状況になればそれに越したことはないのです。
それは相手が行政であっても同じです。行政の場合は担当課に遠慮なく言えばいいと思います。一応私の実体験の事例もあります↓
【関連記事】:【交通の公害問題】道路開通直後の苦情はどこに?騒音対策課か事業の担当課か
クレーム先がどんな相手かを見極める
ただ重要な点はまだあって、企業の場合、相手企業がどんな性格をしているかを見極めるのも必要かと思います。
今回の私の事例では、それなりに地域でブランドのある会社で、そのブランド力をおとさないようにしている感じが見受けられますし、行政との関りも持っているような会社らしいので、そこらへんもちゃんとしている会社なのだと思います。
しかし世の中には、やばい会社が沢山あります。
ネットで調べると、逆に暴言を吐かれたとか、嫌がらせのようにさらにひどくなったとか書かれている方もいてドン引きです。
個人的な印象だと町工場とか、個人の会社なんかはそういう傾向がありそうですね。
私の前いた会社で、地元だけの建設会社がありましたが、結構みんなやんちゃな感じでした。
そんな感じの少しでも「やばい」と感じるような会社には、自治会から言ってもらって、それでもダメなら行政に申し出るのがいいと思います。
結論:「まずは直接問い合わせるのもあり」
私の場合は、自治会に相談したうえで個人で苦情を入れました。
相手はそれなりにブランドのある会社でもありました。
なので、いまは少しだけ配慮されるようになりました。
シャッター問題も常時開放・常時全開というわけではなくなり、ちゃんと対応してくれたという事になりました。
なので、場合によっては直接問い合わせて、苦情を入れるのも、また一つの手だなと思った次第です。
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