基地や空港の航空機騒音問題で一番重要なのは住民への補償である

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基地や空港の航空機騒音問題で一番重要なのは住民への補償である

最近の山口県岩国をはじめいたるところで米軍基地・自衛隊などの航空機騒音があり、普通の空港やヘリポート、病院付近での航空機(ジェット機・ヘリ)の騒音が最近多くなっています。

かく言う私の住む場所にも近年ヘリが頻繁に離着陸する場所が出来てしまったので身をもってわかります。この問題についてどう解決していくべきなのか。渦中の人間である私が記します。

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航空機の騒音は振動である

まず騒音と言えば「音」だけをイメージする方が多いと思います。しかし航空機騒音というのはもはや「音」ではなく「振動」なのです。

私の家の近くにヘリが離着陸する場所が2年前くらいに出来て、雨の日以外は毎日のように飛んでいるのですが、私の家の真上を飛ぶことがほとんどです。そこがコースになっているようです。その上へリポートが近く、かなりの低空飛行なので騒音もやばいのですが、音がうるさいだけでなく家の中の物が揺れるんですよね。

扉とか窓とか何か不安定なもの(設置面積が少ないもの)とかが揺れるんです。

低周波の共振だと思うんですけど、これがとんでもなく不快なんですよね。

また揺れるだけでなく、耳障りな音でもあるんです。空気の振動というんですか、航空機の離着陸を近くで見たことある方ならわかると思いますが、あの空間が揺れる感じ。あれが自分の住んでいるプライベートスペースを侵害するわけです。

それが毎日のように繰り返される。

米軍基地問題で沖縄の人や山口の人、自衛隊基地問題の宮崎の人が怒り心頭なのもめちゃくちゃ理解できるんです。

あんな中で生活なんて無理だし、絶対病気になる。それで国に不信感を持ってもしかたないと思うんですよね。本当に人柱としか思えない。

だからといって引っ越しの全額補償が出されるわけではないのでしょう。

こういうのって「デシベル」で騒音レベルを計測されるわけですが、デシベルでは測れない騒音なんですよね。だから、「デシベル」だけを引き合いに出して「この程度じゃないか」とSNSでさらしている人もいますが、そもそも60db超えた時点で生活なんてできませんが、航空機騒音はこのデシベルだけで判断できるような騒音じゃないんですよ。

振動、周波数、共振も併せて調査しないと本当の被害は見えてこないんです。

航空機の騒音は騒音レベルもやばい

振動の話をしましたが、一応言いますが、純粋に騒音もやばいです。

今特に話題になっている二つの県の米軍基地の測定結果を見て見ましょう。

『沖縄県 令和3年度航空機騒音測定結果』
https://www.pref.okinawa.jp/site/kankyo/hozen/taiki/base/r3_koukuukisouonsokuteikekka.html

『山口県 岩国基地・山口宇部航空機騒音測定状況について』
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/soshiki/38/20599.html

最大ピークレベルを見ると、沖縄の報告を見ると余裕で90db~100db台超えている。山口県も80db~100db台です。

100dbが想像できますか?

70dbで近距離で会話困難ですよ?

『日本騒音調査 騒音値の基準と目安』
https://www.skklab.com/standard_value

100db以上は聴覚に異常をきたす音です。

最大ピークが110db近く行ってる所もあるという事で、車のクラクションを2m位置で聞くようなものです。さらに日本の建築では室内で大体20dbマイナスを想定しているようなので、そうだとしても家の中で90db家の中が騒がしい工場の音と同レベルってやばいでしょ。

しかも70dbが平均ピーク回数は山口県の方は50~70回

こんなの人の生活する環境じゃない。

ちなみに私の家では、ヘリが通ると締め切った室内で60db以上でした。しかし測定したときは真上ではなかったので、おそらくもっと高いでしょう。

『令和3年度 大阪国際空港周辺における 航空機騒音測定結果報告書』
https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/913/00163568/R3houkousyo.pdf

大坂の国際空港でも年平均最大騒音レベルが82~83dbなので、まさにそんな感じ。

じゃあ騒音規制はどんなものなのか。

航空機の騒音規制

騒音規制を一通りまとめた記事もありますが、航空機で言うとこんな感じです。

基準値
専ら住居用区域57db以下
↑以外の区域62db以下

参考:『環境省 航空機騒音に係る環境基準について』
https://www.env.go.jp/kijun/oto2.html

沖縄も山口も全部超えてるじゃんと思うかもしれませんが、これ悪質すぎる基準です。

「平均 Lden」

これによって求められる騒音(db)はとんでもなく下回ります。

沖縄ではこの計算によって、最大ピークが100db超えにもかかわらず、40~60台の騒音レベルにされます。
山口では最大ピークが80~100なのに、同じく40~60台の騒音レベルに。しかもほとんど40~50台。

こんな悪質な計算方法ありますかね。

おかげで騒音基準下回って、最大が100db行っても法律上は何も対処しなくてもよいとされる地域まで出てくるわけです。

基地に限りません。

私の航空機騒音問題になっている地方のヘリポートの場合だと、1日10回行かないくらいの運行なわけです。それでも朝夕に室内で60db以上、屋外で80db以上ですよ。

でも、先ほどのページにこんな一文があります。

環境基準は、1日当たりの離着陸回数が10回以下の飛行場であって、警察、消防及び自衛隊等専用の飛行場並びに離島にある飛行場の周辺地域には適用しないものとする。

『環境省 航空機騒音に係る環境基準について』https://www.env.go.jp/kijun/oto2.html

そもそも計測から除外されるわけです。

1日10回以下の運行であった場合、極端に言えば平均100db行っても計測すらされないというわけですよ。本当になんだと思ってんの?と言いたくなる法律です。

流石に10回は緩すぎないですかね?規制しないならせめて2往復分として4回にしておきなさいよと思います。

あきらかに住人のことは考えていないし、どうにかして規制の範囲を狭めたい、出来るだけ補償や対応はしたくないという政府の姿勢がにじみ出ています。

騒音被害を何だと思っているのか。

閑静な住宅地で丈夫な防音性に優れた家に住んでいるような人たちには、こんなこと議論に値しないんですかね。

国と行政がやるべきこと

とにかく「米軍出ていけ」も「飛行機飛ばすな」も「ドクターヘリ飛ばすな」もできるわけないので、航行を許可している国や行政が住民に対して最大限の補償をするべきです。

騒音発生源が航空機の場合、騒音の抑制はほぼ不可能。

だからこそ

  • 住民側への防音設備の充実
  • 後から空港や基地、ヘリポートが出来たのならば引っ越し希望者への助成・補償。

これを充実させることが重要でしょう。

子どもの騒音問題も、道路や他のインフラからの騒音問題もそうですけど、こういうのは発生側が対応するには限度があるんです。それこそ「閉鎖する」くらいしか解決方法がない。

だったら、住人側に対するサポートをしていかないとダメだろうと考えます。というかそれが現実的です。

空港でも道路でもなんでもそうですが、騒音発生が懸念される施設設備の敷地の立ち退きだけでなく、その近隣周辺の住人に対しても何か期間を設けて、騒音が著しいと感じた場合にはこの間の期間までに申請すれば立ち退きの助成がでるとか、防音設備なら期間なんて設けなくても、国や行政が義務として住人側の防音設備の補償や助成をするだとか。そういうことをしていかないと今後もどんどん開発が進む現代で騒音トラブルがなくなるわけがない。

ちゃんとしてほしいものですよ。意味不明な法律作る前にね。

騒音振動
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