行政の騒音対策課に公害の対応を要望した際に、イメージでは行政の方が対応が早く、企業の方が対応が遅いと思ってしまいますが、実は逆だということがわかりました。
それぞれの事例と対応までの時間
私の被ってこちらから対応依頼をした騒音被害のうち、
- 家の前の工場
- 家の横のスーパーの真夜中搬入音
- 家の前の幹線道路の道路欠陥工事による振動
があります。
それぞれ経緯や連絡先が違うので見ていきますが、とにかく行政の対応が遅いことがわかります。
家の前の工場
家の前の工場の場合、2回苦情を言っています。と言ってもそんなに短いスパンではないです。
連絡は直接企業へ。
1回目はシャッターの音。
この時は特に返信は無かったのですが、対応はありました。シャッターを新調したか何かでその騒音は無くなったという感じです。解決までにかかった時間はおそらく1か月しないくらいだったと思います。返信が無かったのは気に食わなかったですが、ちゃんと対応してくれたという点ではよかったと思います。
2回目は作業の騒音。住宅地側で金属を打ち付ける音です。平日休日早朝です。
それに関しては連絡して数日で返信が来て、直接会うという予定を組み、直接会って今後の方針を決め、その日からまた数日程度で提案し合った対応を取り始めてくれました。
この記事の件です。↓
【工場企業の騒音問題】話が通じるなら直接苦情を言うのもいいかもしれない
なのでこれは実質数日で対応してくれました。
記事にも書いてある通り、地元では結構なの知れた企業だったのでこういった対応がなされたのかもしれません。
家の横のスーパーの真夜中搬入音
家の横にスーパーが出来てから、真夜中の0時や3時ごろに搬入作業を行うことが増えました。その音で起こされることもあったので、起こされたその真夜中のうちに苦情を入れました。
この件です。↓
【騒音】近所スーパーの深夜早朝搬入・積み下ろしがうるさいのでどうにかする
連絡は行政経由で企業へ。
苦情を入れて数日後に行政から連絡が来て詳細を聞かれました。その後行政が注意喚起にあたるという方針になります。そして大体2週間くらい後に返信が来て注意喚起をしたことと店長と直接話したことを伝えられました。そして1週間も経たないうちに、真夜中の搬入作業は無くなりました。
大体1か月くらいで対応がなされました。
店側の対応だけを見たら、2週間くらいで完了していると思います。
家の前の幹線道路の道路欠陥工事による振動
さて行政案件です。
道路開通後1ヵ月経った時に道路欠陥による振動だと分かり連絡しました。これです↓
【解決】自宅前の道路陥没・段差で家が揺れる。補修依頼はどこにするべきか
まず最初に問合せを入れた後、数日後にまさかのアポなし訪問をされ対応できず、その後週を跨いでまた打合せなしに訪問されそこで対応することになりました。ここまでで1週間経ちました。その時は「とにかく様子見」をお願いされ仕方なく受けました。
その後、3ヶ月ほど様子見ましたがひどくなっていく一方だったので再び連絡。するとまたアポなし訪問で対応できず、また来ますとのことでしたが、2か月間音沙汰なし。再度連絡をすると「補修が決まった」という連絡があり、その後2週間くらい経った時に補修がなされていました。
というわけで、最初に連絡した日から5か月半くらいかかりました。様子見期間をなくしても3ヶ月近くかかりました。
企業と行政のこの差。
実はまだある行政の対応の遅さ
幹線道路の問題は、私だけでなく私の住む自治体全体でも大きな問題となっています。
- 信号をつける
- 速度制限の標識をつける
この要望に関しても非常に遅いです。
両方道路開通前に要望していたことでしたが、信号は開通4,5か月後くらいに設置され、標識はいまだに設置されずもう1年たちそうです。
行政の対応がいかに遅いかわかります。
「まずは様子を見て」といわれる
こういった案件でまず最初に行政側が言ってくるのが、先ほど私が言われたのと同じ、
「まずは様子を見て」
企業が原因の場合は約1週間後くらいに黙って対応するようですが、行政が原因の場合「様子見」をお願いされるのが基本。
対応を渋られないことはないです。
もちろん、この「様子見」を言われた場合はこちらから再度連絡しなければ音沙汰ないですし、自分たちから調査することもない。
私の場合のように直接見に来ても、調査ではなくあくまで様子を見に来るだけ。
こんな感じで行政の対応は思ったよりも遅いということがわかりました。
ただし後々になってくると自治体からも言われ始めるからか、一回で対応段階に入ることもあります。ただごく稀です。
行政の対応が遅い理由はいくつかある
とはいっても対応が遅い理由というのは、あるにはあって、納得が出来なくもないです。
予算の問題
まず予算。
つまり税金のわけですから何でもかんでも対応していては限りある税金で集めた金が無くなるというものですね。予算がつかないというやつです。
と言っても私らの税金で私らの生活を破壊しているわけですからね。正直ね。こう、恨むよねってはなしです。
組織の問題
もう一つは関わっている組織の多さ。
道路の場合は警察まで絡んでいるようで、役場の行政内だけでなく、警察とも話を合わせないといけないというもの。さらに行政内にも多くの部署があり、会社の部署とは違いもはや別会社みたいなものなのでしょう。道路に関していえば、都市開発に関する部署があれば、道路交通に関する部署もある。それに加えて警察も絡む。もしかすると騒音担当部署(公害担当)も絡むかもしれない。確かに時間はかかりそうです。
企業よりも行政の方が対応は遅い場合が多い
企業の場合は「信頼」から「業績」に関わることなので、「まともな会社」だったら比較的早く対応してくれるのでしょう。
行政は「業績」は関係ないし「売上」も関係なく、絶対に「税金」から金がとれるので、対応が遅くとも「信頼がなくなる」というような危機意識がないのだと思います。
それもこの対応までの時間の違いなのでしょう。
待つことも必要だとは思いますが、それでも行政に関して、税金払ってその税金で環境が悪化して対応も遅いって言うのは、納税者からしたら許せないものですよ。
絶対に潰れない「行政」という組織。
下手したら簡単につぶれてしまうような「企業」という組織。
この違いが生む、対応の違いなのでしょう。
だからといって、役場の職員の人を責めるのも違うというのは分かっています。だからもう本当にどうしようもない。しいて言えば最初に騒音源となる場所をつくろうと提言した議員か経営者かを恨みます。
もう対策なんてありません。出来ることと言えば、苦情の言い方を工夫するくらいです。
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